Dr.久須美のドリンク研究所 第10回

 
幻の商品が10年ぶりにカムバック
欧州風味の微糖コーヒー


 コカ・コーラから発売された「ジョージア・ヨーロピアンブレン
ド」は欧州人好みの微糖コーヒー。今回、この缶コーヒーと欧州統
合の意外な関係が明らかに!

 毎年1月という月は清涼飲料水にと
っては秋冬商品と春夏商品の端境期に
当たり、新製品はほとんど発売されな
い月である。ところが、今回紹介する
コカ・コーラの「ジョージア・ヨーロ
ピアンブレンド」は、珍しく1月中に
発売された。
 実はこのコーヒー、初めて販売され
た商品ではない。92年に販売された物
のリニューアルなのである。当時は2
50gロング缶であったが、今回は1
90g缶で販売されることになった。
ところで、92年と今年、共通点がある
のだがご存じであろうか。


 92年は欧州連合条約(マーストリヒ
ト条約)が調印された年であり、翌年
から欧州経済は単一市場となった。そ
して今年はご存じの通り、EU圏内の
各国通貨がユーロに変わった。つまり、
なぜかEUの記念すべき年にヨーロピ
アンブレンドは販売されているのだ。

 説明を読んでみると、ハイロースト
(中煎り)とフレンチロースト(深煎
り)の豆を使用し、渋めの味になって
いる。微糖とはあるがやや甘めである。
しかし、後味はすっきりとしている。

 アメリカンコーヒーのように、何杯
も続けて飲めるコーヒーではないが、
1本の缶コーヒーをゆっくり、じっく
りと味わうときにはおすすめである。
円をユーロに換算しながら飲んでみて
はいかがだろうか。
●試飲コメント

見た目通りミルクはあまり入っていない。甘さも
控えめのように見えるが、意外と甘い。体調不良
のせいもあるが、酸味を強く感じる。

●五段階評価

甘さ 4
香り 2
苦み 3
コーヒー感 3
酸味 5


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