アサヒ飲料から発売された「フキゲン」はココロとカラダにやさ しい成分の入った子供向けの乳性炭酸飲料。意外な商品名から、食 品や飲料のネーミングについて考える。
今回はアサヒ飲料の「フキゲン」。 こんなネーミングは初めて見た。よく 社内会議でお偉方の逆鱗に触れ、没ネ ームにならなかったものだと思う。 一般に食品や薬品の商品名というも の、成分や効能、使用後の状態を表現 したものが多い。たとえば、頭痛薬の 「ケロリン」や「爽健美茶」などはま さにこの原則に当てはまる。 ところが、この「フキゲン」、決し て飲むと不機嫌になるのではなく、不 機嫌な時に飲むとスッキリするという ことで名前が付いたはず。逆説的ネー ミングと言える。このような逆説的キ ャッチコピーで、ちょっと年配の新潟 モンが思い出すのが、東華楼という中 国料理店の「日本一まずい」。本当に 日本一まずい中国料理を出す店ではな いわけだが、こういう宣伝をすれば、 物珍しさに一度は行ってしまうことだ ろう。「フキゲン」も東華楼のコピー と同じことだと思う。 さて、フキゲンは、カルシウム、ロ ーヤルゼリー、テアニン等の「ココロ とカラダにやさしい成分」が入ってい る。現代社会の渦に巻き込まれる最近 の子供に不足している栄養素を摂取で きるようになっている。 乳性飲料ならではの味も、心を落ち 着かせる要因になっていると思う。フ キゲンになったオトナも一度飲んで機 嫌を直してみてはいかがだろう。●試飲コメント
見た目はちょっと薄めのヤクルトだが、飲んで みると、まさに炭酸入りのヤクルト。ここまでヤ クルトに味を似せた乳性飲料は初めて飲んだ。
●五段階評価
香り 3 後味 4 乳性度 5 炭酸 2 甘さ 4