Dr.久須美のドリンク研究所 第21回

 
これであなたも桃源郷気分か?
中国茶ベースのフルーツティー。


 雪印乳業の「亜細亜茶館・白桃烏龍」は中国茶としては珍しい桃
果汁入りの烏龍茶。お茶とフルーツフレーバーの関係について考え
る。どうして烏龍茶に桃果汁が入ったのだろう?

 今回は雪印乳業の「白桃烏龍」。白
桃果汁入りの烏龍茶である。パッケー
ジにも中国画のような桃の絵が描かれ
ており、いかにも桃源郷という感じに
なっている。
 紅茶だとレモンティー、アップルテ
ィーをはじめとするいろいろなフレー
バードティーがあるのはご存じだろう。
しかし、中国茶のフレーバードティー
というと一般的にジャスミン茶、通の
人だと燻製茶であるラプサンスーチョ
ン(知りたい人は万代シテイビルボー
ドプレイスのレシピエに行こう)くら
いと、あまり見かけない。
 紅茶や烏龍茶のように発酵処理が入
るお茶は、それだけでも充分な香りや
味がある。以前ある缶入り烏龍茶を飲
んだのだが、フレーバードティーでは
ないのに、まるで花茶のような香りと
味を持つものであった。これが中国茶
なのかと思ったほどだ。しかし、その
缶烏龍茶には二度とお目にかかってい
ない。
 このような理由で、中国茶はできれ
ばストレートで飲むべきだと思ってお
り、「白桃烏龍」も烏龍茶に桃果汁を
入れるという行為は大間違いではない
かと思っていたが、桃の味と烏龍茶の
味が交互に口の中に現れ、余韻が長く
続く味になっている。意外にマッチす
る烏龍茶と桃の取り合わせ、だまされ
たつもりでぜひ一度。
●試飲コメント

 烏龍茶にしては非常に薄い水色。むしろ桃果汁
の色に近い。最初は桃の味、それから烏龍茶の味
がして、最後に桃の味が残る。

●五段階評価

お茶度 4
甘さ 2
香り 1
果実感 3
中国感 5


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